自分を資本にして独立をして、カウンセラー、セラピスト、コーチなどの仕事をしている人には2種あると思う。
1:好きなことをやっていたら仕事になった。
2:好きなことを仕事にするために必要な手順を踏んだら成功した。
できることなら、1で「人に感謝していたら、いつの間にかお客さんに囲まれていましたー」と言ってみたいのだけど、なかなかそんな風にはならない。
今回は、少し趣向を変えて、新米のカウンセラーさんが、好きなことを仕事にする手順をお話ししたい。
登場人物としては僕(別所諒)。
新米カウンセラーのみどりさんの質問にお答えする形で進行する。
心理カウンセリングの養成講座を卒業して、カウンセラーとして独立したいと考えている。ブログは毎日更新しているが、アクセスは伸びない。その後も有名カウンセラーやセラピストの講座で勉強して、知識と友人は増えるが、お客さんになってくれる人は少ない。悩んでいる人を助けようという想いは強く、人気のあるカウンセラーになって大勢の前でセミナーを開催したいと考えている(年齢45歳、ご主人と高校生の娘さんがいる)
本当に『自分を信じる』とは、どういうことか?
「今日はよろしくお願いします。心理カウンセラーの資格を取りましたが、お客さんが集まりません。現在は無料でセッションをしながら実力アップをしています。集客のためにブログの更新は毎日やっています。私も先輩のように人気カウンセラーになりたいのですが、なれますか?」
「こちらこそ、よろしくお願いします。正直、あなたが人気カウンセラーになれるかどうかはわかりません。でも、誰でも人気カウンセラーになる可能性はあります。そのためには、これからお話しする手順を行う必要があります。」
まず、人気カウンセラーというのは、あなたの中でどんなイメージを持っていますか?」
「人気カウンセラーは、セミナーにお客さんがたくさん来てくれて、喜んでもらえて楽しくお仕事をしているイメージです。それでお金も儲かればもっといいですね。」
「わかりました。『理想は現実化する』『イメージした通りの現実が起こる』という話を聞いたことがありますよね。実はその通りなのです。だから、みどりさんの頭の中にある『人気カウンセラー』のイメージがそのまま現実になります。本当に人気カウンセラーになりたいと思っていますか?」
「うーん、できればなりたいと思います。私には無理でしょうか?」
「無理かどうかはあなた次第でしょう。僕がなる方法を教えたとしても、あなたは本心で人気カウンセラーになりたくないと思っていたらなれません。あなたの潜在意識を操れるほど僕には力があるわけではありません。僕はコンサルタントですから。」
「冷たい言い方ですね。怖くてお話がしにくいです。」
「冷たいとか怖いというのはよく言われます。一方で、付き合いが長くなると『愛がある人』とも言われます。どっちでもないのですが、理想を現実にするためには、プロセスがあります。今日考えたことが明日に実現するわけではないかもしれません。その場合に、理想を明確に描き続けるということが大切になります。
世の中には、あなたをハイテンションにしてくれて、『なんでもできる!』という魔法にかけてくれる人やセミナーもあります。それらも理想を現実にするよい手段ですよ。」
「一流カウンセラーになれる方法や売上を上げる方法のセミナーには行きました。しかし、私には難しくてできそうにありません。テンションを上げても数日後に下がってしまいます。いいことを聞いたーというだけで内容を忘れてしまいます。でも、私、多くの人の悩みを解決する仕事をしたいんです。」
「いい感じですね。まずは、自分で「人気カウンセラーになる」と決めることが大切です。「できれば」「無理ですか?」と言う必要はありません。理想は現実化するのですが、理想を描くのはみどりさんにしかできません。『あなたもできる』というのは他人に作られた理想ですから時間が立てば忘れてしまいます。でも、安心してください。僕は『私はできる!』というのを1日に100回言ってくださいとは言いませんから。
僕は一流と言われているカウンセラーの方々を支援していますが、共通していることは自分を微塵も疑っていないということです。彼ら、彼女らの頭には、来るべき未来が明確にイメージされています。人気カウンセラーになることがわかっているので、すべてのことが楽しくなります。一方で、無理かもと思った人は、ブログを書くときも、アクセスがないかもと負担に感じます。みどりさんが楽しくないとしたら、そのオーラは伝播してしまいます。
ところで、『自分を信じる』とはどういうことかわかりますか?」
「『私はできる』と思い続けることだと思います。」
「その通りです。でも、人間、「何かをしなければ」と思うと負担を感じます。別に誰かに強制されて人気カウンセラーにならなければいけないわけではないですよね。でも、「ねばならない」と思うと自分で自分を強制することになってしまいます。そのうちに、苦しくなってしまいます。それでは、何のために自分を信じているのかがわかりませんよね
自分を信じるとは、『自分を信じることに力がいらない』状態のことです。
つまり、普通に「できるジャーン!」と思うことです。『信じよう』ではなく、『信じた!以上』です。だから、人気カウンセラーのなった状態だけをイメージして、信じようと考えることはやめてもらってOKです。」
無料セッションも有料セッションも同じ?
「ところで、みどりさんはなぜ無料でセッションをしているのですか?」
「通ったスクールで100人は無料でやりなさいと教えられたからです。私は経験がないので有料でセッションをしていいものか自信がありませんし。みなさん、経験のないうちはそうしています。」
「なるほど。経験を積めば実力が上がるというのはその通りです。しかし、経験の質が問題です。例えば、あなたに大好きな人がいたとします。もうこの人しかいないというのが好きだということですね。その人に告白をして、付き合いたいと思います。その時に、あなたは別の人を練習台にして告白のトレーニングをしますか?」
「そんなことはしません。主人は私のことを好きだといってくれますし、自分から告白なんてしたことはありません。」
「それは幸運だ。もしかしたら、待っていればお客さんがやって来るかもしれませんね。ところで、無料のセッションのクライアントさんはどうやって集めているのですか?」
「ブログで募集をしたり、無料でセッションをした方に紹介をされたり、勉強に行ったセミナーでお会いした方に声をかけています。」
「いえ、自分の内面を見透かされるのは嫌だと思って断られることもあります。明らかに悩んでいてセッションを受けたほうがいいと思う人ほど、消極的です。」
「なるほど。お客さんを100人集めるというのは無料でも大変なことですね。よく無料だと誰でも気軽に受けてくれると思う人がいますが、『タダより高いものはない』という言葉もありますよね。実は無料と有料のお客さんを集めるのはそんなに違いはないのです。無料のお客さんを集める時でも、
・あなたのメソッドの説明をする
・相手の状況(悩み)を聞く
・セッションを受けた方がいい理由を説明する
・セッションの後、どうなるかを説明する
ということが必要になりますよね。無料も有料もやることは同じです。違うのは、あなた自身の経験です。」
「そうです。あなたが大好きな人に告白をしたいと考えたとします。あなたは自分から告白した経験がない。一発勝負にかけてもいいか、自信がない。その気持ちはわかります。その時に、女性の友人に相談するか、男性の友人に男性の気持ちを聞くかもしれませんね。それで、『これなら大丈夫だ』と気持ちを込めて大好きな彼の前に立ったとしましょう。
その時には、おそらく練習では味わえない緊張があるはずです。それが本番です。きっとあなたはあなたのありっけの思いと戦略を使って彼に告白をするはずです。これは100人の友人に相談しても味わうことができない経験ですね。
無料でないとお客さんが集まらないと考えているあなたが勇気を持って有料に踏み切ることが人気カウンセラーになる第一歩です。
「そうかもしれません。100人は難しいかもしれませんね。しかし、話たように100人も練習する必要はありません。無料の100人よりも5人の有料のセッションの緊張感があなたを成長させます。
有料のお客さんを集めるために大切なことはお客さんの深い悩みにリーチするということです。そして、あなたがその悩みを解決することができると宣言ことです。深い悩みの解決はあなたがしてくれると思えば、悩みが深いほどお金を払います。これまであなたは悩んでいな人にセッションをしてきた。それではお互いに得るものが少ない。」
「お客さんになる人がどんな悩みを抱えているのかを調べるということです。」
「随分とやる気になりましたね。すでに自分の未来がイメージで来ているようだ。そのイメージを普通に定着させるために、今日はここまでにしましょう。お客さんの悩みをインターネットで使って調べる方法をまとめたレポートを用意しました。次回までに読んでおいてください。」
レポートは、こちら。実物をダウンロードできますので、興味のある方は読んでみてください。
本日のポイント
自分を信じるとは、信じようとすることに力がいらない状態。要は、信じたでおわり。つまり、普通にうまくいくと思うだけ。
まとめ
僕は無料セッションに賛成の立場ではない。理由は、練習にならないからだ。練習にならないのに、友人がたくさんいる人でなければ、セッションを受けてくれる人を探すのは簡単ではない。ならば、最初から有料にするほうが効果的だと考えている。
この時にどんな値付けをするのか?
これこそが、駆け出しのカウンセラーさんが自分に対する自信の象徴となる。
自信を持つために成功哲学など、何か外的な刺激を受けることを否定しているわけではない。ただし、信じるべきはメソッドではなく、自分であることを忘れてはいけない。
次回の記事では、お客さんの悩みのリサーチ方法と値付けの方法をお伝えする。