この記事の流れ
人間関係や社会が複雑化してくるに従って、心に問題を抱える人が増えています。精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、平成23年は320万人と依然300万人を超えています。
精神疾患と診断されないまでも、その予備軍となると相当な数になると思われます。
悩みの種類も多様化しており、
家族・夫婦・恋人関係
職場
子育て
自分について
など。
合わせて、カウンセリングやセラピーを仕事にしている人も増えていると思われます。日本では、特別な資格がなくてもカウンセラー、セラピストと名乗ることができます。
一方で、カウンセリングやセラピーを受けて、症状が改善しなかったり、悪化することもあるようです。
もし、あなたがカウンセラー、セラピストとしてクライアントの役に立ちたいと思うなら、この記事でお話しする8つのポイントを参考にしてください。
なぜ、カウンセラーのポイントがわかるのか?
カウンセラーやセラピストではない私が、カウンセリングやセラピストについて語る理由は、私は、カウンセラーやセラピストをビジネスにする支援をしてきているからです。
これまで300人以上のカウンセラーやセラピストの方々を支援してきました。これから始める人や累計300万部の著者、男女問わず、仕事の相談に乗ってきました。その中で、成功している人とそうでない人の違いがわかりました。
人気が出るという要素は様々です。しかし、嫌われる要素は共通しています。嫌われる要素を持っている人は人気者になることができません。ですから、まずは最低限のポイントを押さえていただくために、この記事を書きました。
1:頼まれていないのにカウンセリングをやろうとしない
カウンセリングやセラピーを学ぶ人の多くは、人の役に立ちたいと考えています。周囲に悩んでいる人がいれば助けてあげようとしたくなる気持ちはわかります。しかし、頼まれてもいないカウンセリングやセラピーをするのは、相手にとって余計なお世話になります。それだけでなく、不安定になっている人の場合、自分の意図しないセラピーやカウンセリングを受けるだけでストレスになる場合もあります。
頼まれていない場合になにかをしてあげたいのなら、相手の承諾を得てからにしてください。
ちなみに、優秀なカウンセラーやセラピストは頼まれていない仕事をすることはありません。
2:肩書を多くしすぎない
カウンセラーやセラピストに国家資格は必要ありません。ですから、民間団体の資格で仕事をすることは可能です。しかし、資格があればいいというものではないことは肝に銘じてください。医師と違い、資格の取得が簡単であるほど、信頼性は低くなります。また、カウンセリングやセラピーの手法がマイナーであることも信頼性が低くなる要因です。誤解しないでいただきたいのは、信頼性は手法との効果とは別のところで評価をされるということです。ここを誤解して、資格の数を増やしてしまうと、今度はあなたの信頼性が低くなることがあります。「なんでもできます」というのは、結局のところ、強みがありませんと言っているのと同じです。ですから、肩書は少ない方がいいと言えるのです。
3:営業的な姿勢を出しすぎない
カウンセラーやセラピストさんが苦労するのは集客です。ですから、継続的に通っていただきたいと考えるのも理解はできます。しかし、カウンセリングやセラピーの評価はクライアントが行うものです。ですから、最初のセッションをしっかりとやり、評判を上げていくことが大切です。
セッションを行う前に「継続しないと効果がない」というたぐいの話をしてしまうとクライアントはがっかりします。
4:クライアントに話しすぎない
カウンセラーやセラピストが自己開示をすることで、クライアントの心を開くことがあります。また、たとえ話も有効な手段です。しかし、忘れてはいけないのは、クライアントは話を聞いてほしいと考えているということです。
どんなに感動的な話でも、カウンセリングやセラピーの場で不要な話は不要なのです。
自分の話は極力少なくする方がよいと言えます。
5:上から目線を控える
心のからくりを学べば、クライアントの悩みの原因が本人の考えている以外のところにあることに気づくこともあります。
また、人間関係の悩みの場合、他責の解決策を希望するクライアントもいます。
言ったことをやらない人もいます。
自らの経験で、苦難を乗り越えたカウンセラーやセラピストから見れば、クライアントが未熟に見えることがあるかもしれません。
クライアントは上から目線で説教を聞きたいわけではありません。
クライアントのレベルに合わせてセッションを行うことができるのが優秀なカウンセラーであり、セラピストなのです。
6:カウンセリングの目的を自分の達成感に置かない
カウンセラーやセラピーを仕事にする人も多くは、人に貢献したいと考えています。お金よりも相手のことを優先することもあるかもしれません。
クライアントに「ありがとう」と言われればうれしいし、気持ちが楽になったと言われれば、仕事をやっていてよかったと思うでしょう。
しかし、どんないいセッションでも、気持ちが楽になることもあれば、そうでないこともあります。カウンセラーやセラピストが喜ばれるのは、結果です。
目的は、クライアントのエネルギーレベルの調和を取ることです。
自分の達成感や自己重要感を満たすためにクライアントがいるのではありません。
7:守秘義務を守る
当たり前のことですが、クライアントはカウンセラーやセラピストの自慢や実験のためにいるわけではありません。深い悩みのクライアントには興味を惹かれることもあるかもしれません。つい、人に話したくなるセッションもあるかもしれません。
しかし、カウンセラー、セラピストにはクライアントの個人情報と相談内容を外部に漏らさないという守秘義務があることを忘れてはいけません。
もし、あなたは口が軽いという評判が立てば、あなたにセッションを依頼するクライアントはいなくなると考えても間違いはありません。
8:プラス思考がよいと考えない
人生において前向きに生きることは大切ですが、プラス思考がよいとは限りません。特に、深く悩んでいるクライアントは急に前向きになることができないこともあります。
また、もともとがそれほどプラス思考でない人もいます。こうした人は、それが長所にもなっているのです。心配は慎重さにつながることもあります。
人は価値観や感性の合う人の方が共感をしやすいと言えます。しかし、カウンセリングやセラピーは、自分と同じ考えでない人を肯定することが大切になるのです。
まとめ
美しいものを美しいと思う感性は人それぞれ違います。しかし、汚いもの、嫌なものを嫌う傾向は似ています。
医療機関やサロンを持たない民間のカウンセラーやセラピストが仕事を獲得するためには、人気者になる必要があります。
人気者になる方法は、それぞれ違いますが、低いレベルでクライアントに嫌われると、先はありません。この記事でお知らせした最低限のポイントは抑えて仕事を獲得してくださいね。